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英国でも年間死亡者数が出生者数を上回る。

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コロナウィルス・パンデミック期間を除くと、英国では約50年ぶりに年間死亡者数が出生者数を上回ったことが、新たな公式統計で明らかになった。

国家統計局(ONS)によると、2023年6月までの1年間で、死亡者数が出生者数を16,300人上回った。スコットランドとウェールズでは死亡が出生を上回ったが、イングランドと北アイルランドでは大差はなかったものの逆の結果となった。

英国の人口は、1970年代初頭以来移民政策などもあり増加していた、4カ国とも純移民が主な寄与者であった。

ONSによると、2023年半ばまでの1年間で人口は66万2400人増加し、推定6826万5200人となった。

2023年半ばまでの1年間で、英国に入国する人と出国する人の差である純国際移民は677,300人と推定される。

この数字がなければ、英国の人口は減少していたことになる。

首相官邸ダウニング街で、キーア・スターマー首相は「全体的な純移民は減少する必要がある」と明言し、政府は「英国内の技能不足に取り組むための代替手段として合法的な移民が使われる状況を終わらせる」と述べた。

スコットランドでは2023年6月までの1年間に死亡者数が出生者数を19,000人上回り、ウェールズでは9,500人上回った。

一方、イングランドでは出生数が死亡数を9,800人上回り、北アイルランドでは2,500人上回った。

これらの数字は、2020年のコロナウィルス・パンデミックの年を除いて、英国が1976年以来初めて人口の自然増減がマイナスとなったことを意味する。ONSは、1976年の数字が年度途中のデータではなく、年末のデータに基づくものであったことを付け加えている。

ONSによれば、2023年6月までの1年間で、英国全体の人口は1%増加したと推定され、これは現在の一連の中間年推計が始まった1971年以来、最大の年間増加率である。

これは、2022年半ばまでの1年間の0.9%の増加に続くものである。

新しいデータが入手可能になり、国際移住の推計が改善され続けているため、すべての人口推計は来年中に修正される可能性が高いと、ONSは付け加えた。

ある専門家は「出生率の低さと、第一次世界大戦後のベビーブーマーが長生きして老齢期を迎えていることから、自然増減がマイナスになることは予想外ではない」と語った。

オックスフォード人口高齢化研究所所長のサラ・ハーパー教授は、「私たちが予想する死亡者数は、この世代の高齢者が高齢になり死亡するにつれて、年々増加していくでしょう」と付け加えた。

5月に発表された別の数字によると、2023年12月までの1年間の英国の純移民は68万5000人と推定され、2022年12月までの12ヶ月間の76万4000人から減少したが、2019年の3倍以上となった。

オックスフォード大学のMigration Observatoryは5月、純移民は「異常に高い水準で推移している」と述べた。

今日の数字を受けて、首相報道官は移民のスポンサーシップに関する規則を強化し、「雇用法違反の罪を犯した雇用主が海外からの雇用を禁止されるようにする」と述べた。

総選挙に先立ち、保守党前政権は、純移民数の減少は、この数字を減少させる計画が機能していることを示していると述べた。

最新の数字によると、2023年半ばまでの1年間で、イングランドとウェールズ(ともに1%)の人口増加率は、スコットランド(0.8%)や北アイルランド(0.5%)を上回った。

これは1971年に比較可能なデータが開始されて以来、イングランド、ウェールズ、スコットランドの年間増加率の最高値であり、北アイルランドのそれは2019年半ば以来の最高値であった。

1月に発表されたONSの予測では、英国の人口は2036年までに7400万人近くに達し、純移民がその増加を促進する可能性が示唆された。

ONSの予測では、2036年までに純移動が610万人、出生数が死亡数を約50万人上回り、さらに85歳以上の人口が100万人増えるとされている。

日本でも最近同じようなニュースが流れましたが、英国では移民抜きにしてずいぶん前に人口減少が起こっていることが報告された。そして今回の報告は移民も含めて減少しており、それは移民政策の結果だと考えられる。英国政府は、単に就業者数を増やす目的だけの移民政策はやめる方向になっていそうです。これもやはり移民による治安悪化や風習の違いによる軋轢など国民の反発が背景にありそうです。

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