終末期医療における音楽の重要性と利点はよく知られている。しかし今回、人生の最期を間近に控えた人々によってキュレーションされた初のプレイリストによって、人々が役に立つと感じる曲が明らかになった。
フランク・シナトラの『マイ・ウェイ』とビートルズの『ヘイ・ジュード』は、終末期の人々が最期の瞬間の伴奏に選んだ最も人気のある曲のひとつであることが、調査によって示唆された。
ジュディ・ガーランドの『Over The Rainbow』とホイットニー・ヒューストンの『I Will Always Love You』もリストに入っている。マリー・キュリー慈善団体は、愛する人が看取りを経験した英国の成人1,000人を対象に、このリストを作成した。
音楽療法は、終末期にありがちな痛み、疲労、睡眠障害などの症状を和らげるために用いられることが多い。
マリー・キュリー慈善団体の調査によると、音楽は「多くの人にとって終末期ケアにおいて重要な役割」を果たす可能性があり、調査対象者の84%が、音楽が愛する人をリラックスさせ、落ち着かせることに同意し、10人に6人が不安や精神的苦痛を和らげるのに役立ったと回答している。
その他の利点としては、二人の距離を縮める共有体験の創出、平常心の創出、死にゆく人が病気の身体的症状から気をそらすのに役立つことなどが挙げられた。
音楽療法の専門家であり、クイーンズ大学ベルファストのマリー・キュリー慈善団体の名誉上級研究員であるトレーシー・マコンネル博士は、次のように述べた。「終末期の病気、痛み、死への恐怖は、たとえ親しい家族や友人であっても、無力感や孤独感をもたらします。音楽療法は、どんな健康状態であれ、どんな感情的状況であれ、人々が自分の感情を表現し、気持ちを楽にするのに役立ちます。」
マリー・キュリー慈善団体は、最期の数ヶ月、数週間、数日間をどのように過ごしたいかについての人々の優先順位に関する別の報告書を発表する際に、最も人気のある曲のプレイリストを公開した。
マリー・キュリーによれば、10,500人の成人の大多数(83%)が、重病の場合、命の長さよりも生活の質の方が重要だと感じているという。
終末期ケアの慈善団体によれば、人々は人生の最後の数日間、痛みから解放されたいという希望を述べ(38%)、半数以上(56%)が自宅で死にたいと答えたという。
同チャリティ団体は、人々の希望はしばしば「厳しい現実」とは異なるとし、先月発表した、イングランドとウェールズで死期が迫った人々の3分の1が、人生の最後の1週間に深刻な、あるいは圧倒的な痛みに襲われているという調査結果を指摘した。
カーディフ・アンド・ザ・ヴェイルを拠点とするマリー・キュリー慈善団体の看護師、ヤン・パーマーは、この調査は「死にゆく人々にとって何が最も重要か」を示していると述べた。
彼女は言う。「痛みから解放されること、尊厳と自尊心を保てること、愛する人に囲まれていることなどが上位に挙がっています。これは、ホスピスであれ、自宅であれ、サポートラインであれ、私たちがサポートしている人たちから毎日聞かされていることと同じである。深く懸念されるのは、こうした基本的なニーズが満たされないことがいかに多いかということです。誰であろうと、どこに住んでいようと、誰もが最善の緩和ケアと終末期ケアを受ける資格があるのです。」
トップ10ソング
1.My way / マイ・ウェイ
– フランク・シナトラ
2.I Will Always Love You / アイ・ウィル・オールウェイズ・ラヴ・ユー
– ホイットニー・ヒューストン
3.SIMPLY THE BEST / シンプリー・ザ・ベスト
– ティナ・ターナー
4.Over the Rainbow / 虹の彼方に
– ジュディ・ガーランド
5.Girls Just Want to Have Fun / ハイスクールはダンステリア(発売当初はこの曲名でした)
– シンディ・ローパー
6.Angels / エンジェルズ
– ロビー・ウィリアムズ
7.What A Wonderful World / この素晴らしき世界
– ルイ・アームストロング
8.Beautiful / ビューティフル
– クリスティーナ・アギレラ
9.Hey Jude / ヘイ・ジュード
– ビートルズ
10.These Are The Days Of Our Lives / 輝ける日々
– クイーン
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